02/09/13の 「電気の思い出」

みんな経験があるんじゃないだろうか? 電気関係の危ない思い出。

子供の頃、モーターを使ったおもちゃというのは、男の子にとって定番だと思う。
もちろん、私もいろいろなおもちゃで遊んだ。

そうして遊んでいるうちに、モーターだけを電池につないで速く回すことに熱心に
なった。

小学校で習ったとおり、電池を直列にたくさんつなげると、電圧が高くなる。
普通の単三電池とかなら、一本なら1.5V、2本なら3Vと言った具合だ。

モーターは、ある程度までは電圧が高い方が速く回る。

小学生当時の僕は、家庭用コンセントが100Vなのを知っていた。

「こっちのほうがはやくまわるんちゃうん?」

モーターから出ている導線を、コンセントにつっこんだ。

目の前は真っ白な旋光に包まれ、驚いてすぐに手を離してしまった。

運良く、周辺が焦げ臭くなる程度ですんだが、かなり危なかったんだろうと思う。

もちろん、モーターは真っ黒になっただけで、速く回ったりするはずもなかった。
そのとき高速回転したのは走馬燈ぐらいな物だ。


それから数年。今度は、蛍光灯で失敗をしでかす。

何であんなことしたのか、今ではもう思い出せない

中学生の私は、二段ベッドの上段が寝床であった。
普段から視線の高さくらいの所にペンダントライトがあった。

ある日、魔が差したとしか言いようがないのだが、常夜灯と点灯菅を入れ替えてみた。

スイッチを入れると同時に乾いた「ボン」と言う音とともに、常夜灯が爆発した。

量は少ない物の、ガラスの破片が頭上に落下し、常夜灯の内部の白い塗料のような物が
ハラハラと舞っていた。


大学生になってからは、さすがにそんなバカな行為をして危ないということはない。
真剣にやっていて危ない目にあったのだ。

実験室では蒸留水が日常的に必要なので、自動で水道水を蒸留する装置がある。
あるひ、その装置が具合が悪いので、F君と一緒に分解修理をしていた。

水を温めるためのヒーターをはずし、石英ガラスの管を点検し、異常がないことを
確認して、ヒーターを再設置する、そのときである。

「ばちぃ」という、ものすごい音とともに、上の二回の失敗でも経験したことがない
くらいの旋光に包まれた。

コンセントからの入力端子をドライバーで短絡させてしまったのだ。

端子とコンセントは焼けこげ、少し溶けていた。

電源スイッチを落として油断していたのだが、よくよく考えたら、こんな事をする
ときは、コンセントを抜くのが基本だろう。

F君とふたり、しばらく沈黙し、目を合わせ、大笑いして、遅まきながらも、
そそくさとコンセントを抜いた。

このような事態でも死ぬことはなく、僕は明日30歳になる。



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